オンライン授業での学び

動画制作をメインに進めている演習形式の授業が3つ終わり、ようやくひと段落した。だが、まだ作品完成までは時間がかかる。
 

自宅のほうが集中できる?

今年は学生たちが自発的に作業を進めるケースが多いように思う。その理由としては、自宅作業を遠隔でやっているので、そのままシームレスに自宅で作業を続ける意識が継続しているからだと思う。自宅のほうが集中力も高まるし、通学というのは意外と心理的な負担もある。いちいち大学まで来て、鍵を借りたり教員に連絡調整する気遣いが不要なのだから、学生たちにとって好都合なのかもしれない。
だが、コミュニケーションをできるだけ避けるようになるのは少し問題があるかもしれない。これは教員側にも言えることではある。
 

オンデマンド講義をOBSで作る

私自身ややリアルのコミュニケーションが苦手なので、学生もたぶんオンデマンドで自由に視聴できるほうが楽なのではないかと思って、オンデマンド講義にすることが多い。私の場合、実習や演習形式が多いので、もちろんオンデマンドだけではなくZOOM等の双方向授業は必須である。
今回は筑波大学用にOBS Studioでオンデマンド講義動画を作った。だいぶ慣れてきて、20分×8本くらいの分量をほぼ2日で作ることができた。以前80分1本で四苦八苦してた頃に比べると早くなった。
ZOOMでもオンデマンドぽく作れるが、画質・音質は悪いし、私は講義に動画をかなり使うので、ZOOMのクオリティでは厳しい。OBSはクロマキー合成もできるようなので、昔、JMOOC用に大変な苦労をして作ってもらった合成の講義動画もこれなら一人で割と簡単に作れそうである。
 

学生は勝手に検索して使いこなす

検索の時代にあって、「教える」とはどういうことか考えさせられることが多かった。興味さえあれば学生たちは自発的にPremiere ProやPhotoshopなどの使い方を調べていくので(After Effectsでさえも!)、彼女ら彼らに与えるのは知識よりも動機の方がはるかに重要である。
強いモチベーションをまず持ってもらうのが何より大事だとすると、この授業で何ができるようになるかを、最初のほうで明確にまた魅力的に示す必要がある。
またこのネット検索の時代に、得難いのは知識ではなく、体験であることがより明確になった。一人で悩むのではなく、よく知っている人間に教えてもらうことで思いもしなかった「化学反応」が起きる。仲間の学生と話し合うことで自らの内部から生まれる気づきもある。
 

学びを進める駆動力とは

というわけで、オンライン教育の駆動力となるのは、「動機」「自発性」「リアルでの体験」ということになるだろうか。こんなことは経験豊富な他の教員たちが過去にいくらでも言っているだろうが、改めて感じたのでここに記しておく。

がらにもなく、今日はまじめに書いてしまった。3つ終わってほっとしたのだろう…。
本当はもう一つあったはずなのだが、コロナで潰れてしまった。残念である。次は授業ではなく、自治体職員への研修となる予定である。

2020/10/2

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